湘南で寄り道・・・くちなし
冬晴れが続いて、空気が乾いてきた。
枯れ草はより白く、足下の落葉もより軽く音を立てる。
乾きと寒さが冬の正体なのかもしれない。
せいせいと吹く木枯らし。
無駄なものをすべて振り払って、こちらもせいせいと冬木立。
箱根連山の向こうには、白く塗った冨士がある。
庭のクチナシの実が、朱色になった。
枝先につっ立った蝋燭の炎が、日毎赤味を増している。
炎の中には、数百の平たい種子が、赤い果肉に包まれて、ぎっしり詰まっている。
すべてが朱色だが、つぶして布を染めると、不思議に黄色味が強く出る。
古くから薬用にされ、さまざまな色づけに利用されている。