湘南で寄り道・・・ははこぐさ
寒い日でも、風がなく、柔らかな日射しが縁側で遊んでいるような日には、早春を感じ、何となくそわそわして歩きまわりたくなるが、いまにも雪が降りそうな暗い午後は、炬燵にはりついて、昔描いた絵をひっぱり出したりして、雪の上の足跡をふりかえって見るようなことをする。
春は名のみの新春ではあるが、野に出ると、いじらしい草々の姿がある。
地にはりついて、通り過ぎる冬を、じっと耐えているような格好だが、実際は、すでに春を感じて動き始めている。
春の七草に数えられているオギョウは、田や畦道の傍で、白い綿毛に包まれた葉を、立てるように伸ばしている。
赤味を帯びたホトケノザ(コオニタビラコ)やセリにまじって、オギョウは、そこだけ霜が降りたように、白くきわだって目につく。